隣の猫1話

目を覚ました時、僕は猫だった。

 

最初に目にしたのは白い毛で覆われた手。

いや、前足というべきなのだろうか

でも僕にとっては手である。少し汚れている。

 

この時点で自分が何者なのかわかった。

僕は超がつく猫好きなのだ。

肉球がかわいらしい。

 

いや、寝ぼけている場合ではない。

今は、、明るい。朝か?

しかし身体が重い。頭も回らない。

そして何も思い出せない。

 

立ち上がろうとした。

が2本足で立つことができない。

勢いをつけて立ち上がろうとしたが後ろに

倒れてしまった。

 

立てないことがこんなにも

もどかしいものだなんて。

 

立ち上がって歩く。こんな当たり前のようなこと

いや、当たり前だと思っていただけだったのだ。

当たり前のことなんてこの世界には少ない。

 

仕方なく赤ん坊のように。猫のように。

4本足で歩くことにした。

 

ここはどこなんだろう。

どこかの倉庫のようだ。

あちらこちらにドラム缶が転がっている。

とりあえず外にでてみよう。

 

出口は、、あった!

でも狭いな。猫しか通れない。。

あ!今僕は猫なのか。

通れるのか!まったくいったいなんなんだ!

 

ふと動くもの感じ右を見た。

ひときわ光るドラム缶に映し出されたのは

汚れた白い猫だった。

「これが、、僕?」

 

汚れていたが

陽に照らし出されたその姿は美しく見えた。

 

僕はもう驚きはしなかった。

なぜならこの世界は不思議なことで溢れているのだから。。

僕は手を、、前足を踏み出した

 

2話に続く。

TOPICS

COVER SONGS

『数馬cover songs』

 再生リスト

数馬ついーと